牛乳で便秘解消できるって聞いたことありませんか?
いやいや、逆に牛乳が原因で便秘になることもあるのです。
いったいどちらが正しいのでしょうか?
今回の記事では牛乳と便秘の関係について紹介していきたいと思います。
Contents
牛乳がもたらす影響
牛乳が便秘を解消させる効果があるというのは良く言われていることです。
でも、一方では便秘が悪化してしまった、便秘になったという経験談も多くあります。
牛乳で便秘になる、便秘が解消される。
どちらの影響が出てくるかは、人それぞれで違うというのが答えになるので、詳しくみていきましょう。
牛乳で便秘解消できる?
牛乳で便秘を解消できるというのは本当です。
①便を柔らかくする
②善玉菌を増やす
③悪玉菌を減らす
牛乳の効果はこの3つです。
これは牛乳に含まれている糖分である『乳糖(ラクトース)』によるものです。
①便を柔らかくする
乳糖は消化されにくく、残ったまま大腸まで届きます。
そして、浸透圧の関係で周りから水を集めるので便が柔らかくなります。
乳糖の効果で柔らかくなった便は動きやすいため、便秘解消することが出来ます。
②善玉菌を増やす
消化吸収されずに大腸へと進んできた乳糖は善玉菌のエサになります。
善玉菌は大腸が動くためのエネルギーである有機酸を作り出してくれるのです。
つまり、乳糖で善玉菌が増えることで、大腸の動きが活発になります。
③ 悪玉菌を減らす
上に書いた通り、善玉菌が増えて有機酸を作ってくれます。
この有機酸は酸性で、腸内環境のpHを酸性にしていきます。
腸内に住み着いている悪玉菌は、酸性の環境では活動できなくなるので、次第に数が減っていきます。
悪玉菌が作り出す有害物質は、血行を悪くして、代謝を低下させ、腸の動きを低下させてしまいます。
つまり、悪玉菌が減ることで、腸の動きが活発になるので便秘解消できるのです。
こういった3つの効果を牛乳は持っているため便秘解消に良いものとされているのです。
便秘解消におすすめの牛乳の飲み方
寝起きの冷たい牛乳
とくに寝起きに冷たい牛乳を1杯飲むのは便秘解消法として有名です。
これは、寝ている間に空っぽになった胃の中に、水分が入ることで「胃-結腸反射」というものが起こります。
刺激によって腸の動きが活発になるため、便意を催すのです。
冷たい水でも、この反射は起こるのですが、便秘解消する効果を持っている牛乳ですることで、さらに効果がアップするのでおすすめされています。
(冷え性や冷たい飲み物でお腹が痛くなる人は、温めた牛乳で試しましょう)
ホットミルク
寝起きに冷たい牛乳は効果がありますが、いつも冷たいのはダメ。
ホットミルクにすることで内臓が温められるので、動きが活発になります。
これは牛乳だけでなく、他の飲み物でも同じなので温かいものを飲む習慣をつけてみましょう。
牛乳たっぷりのココア
ココアにたっぷりの牛乳を入れて飲むのは便秘解消に効果があります。
これはココアに含まれている『リグニン』という食物繊維が含まれているからです。
青汁プラス牛乳
これも牛乳だけの効果では無く、青汁に含まれている食物繊維で便秘解消効果をアップさせることができます。
便秘に良い青汁はこちらの記事をみてください↓↓
きな粉牛乳
きな粉にも食物繊維が豊富に含まれています。
スプーン1~2杯くらいを牛乳に溶かして、飲むと良いでしょう。
バナナ牛乳
ちょっと面倒かもしれませんが、バナナと牛乳をミキサーにかけて飲むのもおすすめ。
バナナは善玉菌を増やすオリゴ糖が含まれているのと、他にも便秘解消する効果があります。
便秘に良いバナナの選び方はこちらの記事へ↓↓
牛乳がダメならヨーグルト、チーズ
牛乳を飲むと下痢をするという人であれば、つぎにヨーグルト、チーズを試してみましょう。
下痢の原因である乳糖の量が牛乳よりも少ないからです。
ヨーグルト、チーズもだめなら乳酸菌サプリメント
ヨーグルト、チーズを食べても下痢をしてしまうなら、乳製品は避けるべきです。
そんな場合は、他の方法で便秘解消していきましょう。
おすすめなのは簡単に続けることが出来る乳酸菌サプリです↓↓
牛乳で便秘解消するときの注意点!下痢をするなら・・・
注意することは乳糖不耐症です。
牛乳に含まれる乳糖をまったく消化することができない人がいます。
もともと乳糖は消化されにくいものなのです。
人によっては、まったく消化されずに大腸へと進んでいくと浸透圧が高くなりすぎて、大腸の中の水分が増えすぎて下痢を引き起こします。
便秘になったら牛乳を飲んで下痢をして、便秘解消するというのはやめましょう。
下痢にまでなってしまうと腸内環境が悪化してしまうためです。
乳糖不耐症で牛乳で下痢をしてしまうなら、他の方法で便秘解消すべきでしょう。
下痢をしてしまうと善玉菌も一緒に出て行ってしまうので、腸内環境が悪化してしまいます。
ちなみに乳糖不耐症は改善できるとされており、
- 牛乳を飲み続ける
- 乳酸菌を摂る
この2つで乳糖を分解する酵素が増えることが分かっています。
(なかには増えない人もいます)
逆に牛乳で便秘を悪化させることもあるのは知っておくべきです。
飲み方など参考にしてみてください。
牛乳が原因で便秘になる
ここからは、逆に牛乳で便秘になってしまう理由を紹介していきます。
その理由は3つあります。
- 刺激で大腸が動きすぎる
- 腸内環境の悪化
- アレルギー
1.刺激で大腸が動きすぎる
大腸が動きすぎることで便秘になっている人は注意が必要です。
便秘にはいくつか種類があり、大腸が動きすぎて痙攣して便秘になっている人がいます。
牛乳は冷蔵庫に入れてあるので冷たいことがほとんどなので、刺激が強く悪化させやすいです。
冷たい牛乳を飲むと刺激となってしまい、大腸が痙攣します。
ただし、これは牛乳だけではなく、他の冷たい飲み物すべてに言えます。
これを防ぐためには牛乳を温めておけば良いだけです。
痙攣性便秘かどうか分からない場合はこちらの記事へ↓↓
2.腸内環境の悪化
腸内の悪玉菌が増えてしまう原因の1つにタンパク質の摂りすぎということがあります。
牛乳はタンパク質が豊富です。
お肉のタンパク質と比べても消化しやすいのですが、飲みすぎていると悪玉菌を増やしてしまいます。
悪玉菌が増えると善玉菌が減ってしまい、腸の動きは低下してしまうので便秘を引き起こします。
3.アレルギー
知らず知らずのうちに牛乳アレルギーになっていたということもあるようです。
これは牛乳に含まれるたんぱく質であるカゼインと乳糖によって引き起こされると考えられています。
牛乳アレルギーになると腸に炎症が起こってしまい、腸の動きを悪くしてしまうのです。
実際に子供の便秘で何をしても便秘解消できなかったときに、牛乳を制限すると治ったということは多いです。
いろいろと便秘を解消する方法を試してみても、治らない場合は牛乳の量を減らしたり、やめてみるというのも試しておきましょう。
牛乳を飲んで便秘になってしまう原因は体質によるものです。
そして、牛乳が原因で便秘になっているのに、気づかずに続けてしまうと、さらに腸内環境が悪化してしまい、便秘がひどくなってしまいます。
人によっては牛乳が便秘原因になることがあるのは頭に入れておきましょう。
牛乳で便秘になってしまったり、便秘がひどくなってしまうのであれば他の飲み物を試してみましょう。
便秘解消に良い飲み物はほかにもたくさんあります↓↓
【小ネタ】牛乳はカルシウム補給にならない!?
便秘とは少し関係ありませんが、牛乳などの乳製品はカルシウムが豊富なのは有名です。
でも、乳製品の摂りすぎは骨をもろくしてしまうという報告があります。
北欧などのヨーグルトやチーズをよく食べる国では骨粗しょう症が多いと言われています。
これは乳製品を食べて、急激に血液中のカルシウム濃度が高くなると、必要ないから排泄してしまうためです。
カルシウムの補給のためには、牛乳をたくさん飲むのではなく、小松菜、小魚などの他の食べ物からの方が良さそうですね。
まとめ
牛乳が便秘に良い、悪い両方の面を持っていることは分かったでしょうか。
うまく利用できると便秘解消効果は高いのですが、頼りすぎるのは注意が必要です。
1日に牛乳の量はコップ1~2杯程度が良いと言われています。
もし、牛乳を飲んでお腹の調子が悪いことになるなら、牛乳は避けておくべきでしょう。