便秘に効く漢方薬はどんなものがあるのか知っていますか?

たくさん種類がありますが、選び方はどうすればよいのでしょうか。

 

今回の記事は便秘の時の漢方薬の選び方を紹介していきます。

あわせて、漢方薬の種類も見ていきましょう。

スポンサードリンク

中医学でのあなたの便秘タイプは?

漢方を処方するときには、中医学の診断によってその人の体質にあった漢方を処方するようになっています。

そのため、自分の便秘の原因になっている体質を判断する必要があります。

 

できれば医師の診断を受けたり、中医学に詳しい漢方薬剤師などに相談するのが望ましいでしょう。

こちらではだいたいの体質を知るために参考程度に読んでみてください。

スポンサードリンク

1.熱秘

熱秘とはいわゆる食べ過ぎタイプの人です。

このタイプの人は日常的な食べ過ぎにより、つねに腸のなかに熱がこもっています。

 

そのために便が排泄されづらくなっていますので、体、腸の熱を取り除き、腸内にたくさんの水分を行きわたらせることで症状の改善を行っていきます。

便が硬く、口が乾いたりお腹が張ってきます。

 

漢方のセンナなどがよく効きます。

2.気秘

気秘タイプはストレスによって便が詰まってしまうタイプです。

日常的にストレス環境に置かれており、性格的にストレスの解消が下手なことが多いです。

 

お腹も張ってしまって痛くなり、食欲もなくなります。

いらいらしたり、便意があるのに排便ができないなどの症状が出てきます。

 

下剤によってもあまり便秘が改善しません。

漢方としては、陳皮などの柑橘系、バラ系のお薬が効き目があるといいます。

3.虚秘

虚秘は気虚ともいい、文字通り気力がない、体の元気がなくなって排便する力が弱まるために起こる便秘のことです。

 

顔色が悪く顔に艶がないなど、体に力が入らない状態のために、いきむことができなかったり、腸の蠕動運動が不足してしまっている状態です。

 

下剤を使うと効きすぎて慢性の下痢になったり、体力が奪われてますますだるくなってしまいます。

この場合は滋養強壮をしながら便秘改善していく必要があります。

 

松の実などの原料とした漢方を飲むと体に力がつきます。

4.冷秘

女性に多い冷秘タイプは体が冷えてしまうタイプです。

体の冷えが腸の蠕動運動などを阻害してしまい、体に必要な熱がない人です。

 

お腹や背中が冷たくて顔色が悪く、つねに寒いなどの自覚症状がありませんか。

このような人は冷えによって腸の働きが弱まっていますので、山椒、生姜など体を温める漢方薬を飲むといいでしょう。

5.血虚

血虚タイプは、こちらも女性に多く、月経等で血液が奪われてしまって、血液とともに腸内の水分も奪われてしまって便秘になるタイプです。

 

顔色が悪く血液の量も不足しています。

めまいや立ちくらみがして、月経前後にも症状がひどくなります

 

落花生、黒ごま、松の実など栄養をしっかり吸収し、血液を作ってくれる漢方を飲みましょう。

便秘に効く漢方薬の種類

便秘に良いと使われている漢方薬は種類がたくさんあります。

上に書いてある、どの便秘タイプなのか確認して、症状に合わせて飲むようにします。

① 大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)

便秘に使用される漢方薬として、古くからこの大黄甘草湯は使用されてきました。

記録によると2000年前から使用されていたといいます。

 

また効果にも定評があり、使用者の体質なども問わないので、比較的万人に効く便秘薬としても知られています。

 

原料は大黄と甘草という2種類の生薬のみです。

大黄が大腸を刺激して腸の蠕動運動を活性化してくれます。

甘草が腹痛を和らげてくれます

 

ただし、大黄の下剤効果は強いので、とりすぎには注意しましょう。

また子宮を縮小させてしまうので妊娠中の方は飲まないでください。

 

胃腸の膨満感や食欲不振にも効き目があります。

熱秘以外のタイプに万遍なく効き目を発揮するでしょう。

② 桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)

こちらの漢方薬は芍薬、桂皮、大棗、甘草、大黄、生姜などを含んだ便秘薬です。

 

大黄甘草湯の原料に、プラスして桂皮や大棗、生姜などが入っています。

 

腹部に膨満感がある人、腹痛や常習的な病気などストレス性の便秘に効き目があります。

気秘タイプの人にあったお薬です。

 

過敏性腸症候群の改善にも効き目があります。

③ 麻子仁丸(ましにんがん)

麻子仁や杏仁、また大黄や芍薬、そして厚朴や枳実などが含まれている漢方薬です。

大黄の効果で大腸を刺激して、排便させます。

 

こちらのお薬は脂肪酸が配合されていて、腸内で溶け出すことにより腸と便に潤いを与え、潤滑油的(滑りをよくする)な役割をしてくれます。

自然な排便をしたい人にぴったりです。

 

特に便が硬くなりすぎて出ない人に向いている漢方薬です。

 

虚秘、血虚タイプで便が固くなってしまっている人にも便を柔らかくする効果あります。

こちらは便秘と下痢を繰り返すタイプの痙攣性下痢には逆効果で向いていません。

④ 潤腸湯(じゅんちょうとう)

腸を潤すことで排便を催すタイプの漢方薬です。

大黄や麻子仁、杏仁、また桃仁や厚朴、さらに当帰や地黄、黄ごん、また枳実や甘草等、さらに生薬が含まれています。

 

もっとも合っている人は、便に水分が足りないタイプで、腸を潤す働きで便を出しやすくしてくれます。

熱秘、血虚タイプで便が固い、便意はあるけどなかなか出ない気秘タイプにも効果があります。

 

こちらも便秘と下痢を繰り返す痙攣性便秘には向きませんが、その他の便秘症状には広く使える便秘薬となっています。

下痢、胃もたれや胃痛、腹痛、吐き気、発疹や皮膚のかゆみが出た場合は服用をやめてください。

⑤ 桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)

腹部膨満感のある便秘、血の巡りの悪い人のためのお薬にもなりえます。

芍薬、桂皮、大棗、甘草、生姜が含まれています。

 

特に冷え性、冷秘タイプの便秘に効き目があります。

 

血の巡りが改善するので、血虚の人

また下痢や便秘を繰り返す痙攣性便秘や過敏性腸症候群の人にも効き目があるでしょう。

 

便秘による食欲不振にも効き目があります。

ただ、虚弱体質な人、偽アルドステロン症という病気を引き起こす傾向がある人は服用しないようにしてください。

⑥ 大柴胡湯(だいさいことう)

実際に市販の便秘薬でも、よく使われているのがこの漢方薬です。

肥満症の方のお薬としても販売されています。

 

コッコアポGやビスラットゴールドなどもこの漢方を用いています。

柴胡や半夏、また黄ごんや芍薬、そして大棗や枳実、さらに生姜や大黄などが入っています。

 

便秘だけではなく、肥満症や高血症、胃炎などにも用いられています。

その他抗アレルギー作用や自律神経のみだれを調整してくれます。

 

そのために冷秘などの傾向がある人の便秘にも効き目があります。

熱秘の食べ過ぎで熱がこもっている人にもいいでしょう。

自律神経の乱れがある気秘の人にもおすすめです。

⑦ 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

主に女性の血虚タイプの便秘の人に効き目があります。

配合されている生薬は、桃仁、桂皮、芒硝、甘草です。

 

気の流れが滞って、血が流れづらくなっている、または気が足りなくなっている虚秘、血虚タイプの便秘に効き目があります。

 

生理前後のだるさ、血液不足、頭痛なども緩和してくれます。

イライラやのぼせ、便秘由来のストレスなどにもいいです。

 

顔ののぼせ、足の冷えなどの症状にも効くので、とくに生理前後に便秘になる人におすすめです。

⑧ 通導散(つうどうさん)

大黄、枳実、当帰、芒硝、厚朴、陳皮、木通、紅花、蘇木、甘草などが含まれている漢方薬です。

 

全体的な便秘症状の他に頭痛、イライラ、のぼせ、不眠、不安、月経不順などによく効きます。

こちらも血虚などのタイプに効き目がある漢方薬です。

 

もともとは皮下出血や打ち身の治療薬に使われていたものです。

下腹部痛が強い人、とくに月経不順、更年期障害がある人、腰痛などにも効き目があります。

生理前後の体調不良にも効き目があります。

 

このお薬は便秘があっても比較的体力がある人に限られているので、胃腸が弱い、体力が落ちている人は使用を控えてください。

⑨ 腸胃承気湯(ちょういじょうきとう)

こちらの漢方薬は慢性的な便秘に効き目があるお薬で、大黄と甘草を配合したシンプルなお薬です。

 

ほとんどの便秘症に効き目がありますが、腹部膨満感があり、気や血が不足している虚秘、血虚タイプの人

また腸内の水分が不足しがちな熱秘の人にも向いている便秘薬です。

 

便秘と下痢を繰り返すストレス性の気秘タイプでも使えるので、むしろオールマイティーな便秘薬と言えます。

慢性の便秘、また何が原因な便秘なのかわかりづらい場合もこのお薬を飲んでおくといいでしょう。腸の働き全体を改善してくれます。

⑩ 大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)

女性疾患の痛みの緩和などによく使われるのがこの漢方薬で、大黄、牡丹皮、桃仁、冬瓜子、芒硝などが含まれています。

 

気秘タイプのストレス性、それから血の流れが悪くなっている血虚

熱秘などの症状の便秘に効き目があります。

 

お腹が張っている、それから体力が不足している人にも向いているので、便秘症状全般にきいてくれます。

持病がある人、妊娠している人は医師と相談してから服用してください。

⑪ 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

精神の安定を図る効果がある漢方薬なので、気秘タイプのストレス性便秘の人によく効きます。

不安や緊張が強く、便秘症になっている人にぴったりです。

 

紫胡、竜骨、牡蜥、黄ごん、大黄、半夏、人参、茯苓、桂皮、生姜、大棗が含まれており、解熱作用もあります。

そのため熱秘タイプにも効き目があるでしょう。

 

精神、神経のバランスをとりたい、更年期障害や自律神経失調の方にも良い効果が出ます。

ただ、アレルギーが出る場合もありますので、医師とよく相談して飲んでみてください。

⑫ 乙字湯(おつじとう)

便が固い人、座りっぱなしの人、出産後に痔が気になっている人におすすめです。

当帰、柴胡、甘草、升麻が配合されており、特に冷えが原因の便秘、冷秘に効き目があります。

 

うっ血や炎症がある人にも効果を発揮するので、血の巡りが悪い血虚の方にもいいでしょう。

痔がある人は軟膏や座薬を使って気長に治療していきましょう。

⑬防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

むくみをとって、体に必要ない水分を排泄してくれる漢方薬です。

体力がある人向きなので、冷秘の体に水分が溜まってむくんでおり、それで肥満状態にある人などが向いているでしょう。

 

防風、黄ごん、大黄、芒硝、麻黄、石膏、白朮、荊芥、連翹、桔梗、山梔子、芍薬、当帰、川芎、薄荷、滑石、生姜、甘草などが入っており、大腸の腸壁を刺激する作用があり、便意を促進してくれます。

全体的に排泄機能が高い便秘薬です。

まとめ

便秘のための漢方薬の選び方と種類は分かったでしょうか。

漢方薬はあまりにも豊富な種類があるため、なかなか選びづらいところもあります。

 

出来れば、漢方薬を扱っている医師に相談するのが1番良いです。

また、漢方薬は身体に優しく副作用が無いと思っている人がいますが、正しい知識を身に着けておきましょう。

 

合わせてこちらの記事にも目を通しておいた方がいいです。

⇒⇒便秘に漢方薬を使うメリットは?副作用は無いの?